戦争に行っていた祖父や曾祖父がどんな任務についていたのか知る方法 ~軍歴証明の取り方~
あなたの家には、「おじいちゃんは戦争に行っていたらしい」という話は伝わっていませんか?
戦争の話が伝わっている家庭もありますが、中には「戦争に行っていたこと自体知らない」「戦争に行ったことは知っているが、どんな風に関わっていたのかは知らない」という方もいるかもしれません。
「ご先祖様がどんな風に戦争に関わっていたのか知りたい」「家族も知らなかった祖父の一面が気になる」といった方に向けて、それを確かめる「軍歴証明書の取り方」について、ご紹介します。
戦争の話をしたがらなかった祖父
実は筆者の家にも「おじいちゃんが戦争に行っていたようだ」という、本当かどうか分からない話が残っていました。
本当かどうか分からないというのも、妻である祖母ですら、祖父から戦争の話を聞いたことがなかったのです。 祖父は戦争の話をしたがらない人でした。(きっとそういう人は、少なくないのでしょう)
そんな祖父も私が小さい頃に亡くなり、この「らしい」話はずっと我が家に残されたままでした。 私が家系図を作ったとき、あまりにも祖父について知っていることが少なかったことが、「軍歴証明書」を取ろうと決意したことにつながります。
従軍していた時の記録「軍歴証明書」
「軍歴証明書」とは、第二次世界大戦に従軍していたときの所属部隊や兵科、階級、いつからいつまで・どんな任務にあたっていたのかなどを記録した文書です。軍に所属した方はすべて対象なので、学徒出陣の方も記録されています。
軍歴というセンシティブな情報なので、取得できるのは本人のほか、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族に限られています。
窓口は、陸軍所属については各都道府県、海軍所属については厚労省が管轄となっています。
参考リンク(厚労省のページ)
軍歴証明書を取得する手順
軍歴証明書を取得する手順は、以下の通りです。
- 「終戦時の本籍地」が分かる戸籍謄本を取得する
- 各都道府県の窓口または厚労省に、電話で軍歴の記録があるか問い合わせる
- 記録がある場合、申請書を書き、戸籍謄本のコピーなどと一緒に送付する
- 軍歴証明書が返送される
手順の詳細1:「終戦時の本籍地」が分かる戸籍謄本を取得
各都道府県に軍歴証明書を取得する際には、対象となる人の「終戦時の本籍地」が分かる戸籍謄本が必要になります。 当時の戸籍謄本はA4横書きのものです。以下は参考例です。 こうした戸籍謄本の「本籍地」「氏名」「生年月日」が問い合わせの際に必要となりますので、メモしておきましょう。 なお、同じ市区町村で転籍などをしている場合は、戸主の欄に終戦時の本籍地が書いてあることもありますので、そういった転籍がないか確認する必要があります。 もし不安な場合は、都道府県の窓口の担当者の方に、複数の本籍地を伝えて調べていただくことも可能です。
手順の詳細2:各都道府県の窓口または厚労省に、電話で軍歴の記録があるか問い合わせる
終戦時の本籍地が分かる戸籍謄本を取得したら、その本籍地の都道府県窓口に電話をして、記録の有りなしをまずは確認してもらう必要があります。
たとえご先祖様が戦争に行っていたとしても、軍歴が必ずしも残っているわけではありません。都道府県によっては、戦時中の空襲などによって大部分が消失してしまっている場合もあります。軍歴が残っているのは、それだけで大変貴重です。
電話の際は対象者の本籍地などをメモしたものを用意し、流れは次のようにするとスムーズです。
- 軍歴証明書についての問い合わせであることを伝える
- 対象者の「氏名」「終戦時の本籍地」「生年月日」「電話をしている人との続柄」などを伝える
- 折り返しの連絡先電話番号を伝える
電話が終わった後、担当者の方が記録があるかどうかを調べてくれて折り返し連絡をもらうことができます。
手順の詳細3:記録がある場合、申請書を書き、戸籍謄本のコピーなどと一緒に送付する
各窓口の担当者から「記録がある」と連絡をもらった場合、ここで初めて申請書を書きます。
申請書のひながたは各都道府県のページにありますので、「○○県 軍歴証明書」などのキーワードで検索するとヒットします。
申請書には「請求の理由」を書く欄がありますが、「家系図作りのため」と書いていただいて大丈夫です。
申請書の他、「対象者と自分の関係性を証明するための戸籍謄本の写し」や、「運転免許証のコピーなどの本人確認書類」も一緒に同封して送る必要があります。
申請書を送ってから返送されるまでの期間は、陸軍(各都道府県)の場合は数週間ですが、海軍(厚労省)の場合は数ヶ月かかることが多いです。
おわりに ~軍歴証明書から分かること~
今回は軍歴証明を取得する手順についてご紹介しました。
軍歴証明書から見えるご先祖様の姿はさまざまです。誰でも一度は聞いたことがあるような戦艦に乗っていた記録があったり、遠い東南アジアの国々を渡り歩いていたり、想像もできないほど過酷な戦場を生き抜いているかもしれません。
どんな内容であれ、そこには現代を生きる私たちが知らないご先祖様の一面があり、戦争を知らない私たちが知るべき一面があります。
私が祖父の軍歴証明書からわかったことは、祖父が通信兵として招集されていたこと。
よくよく祖母に聞いてみれば、祖父はラジオの修理ができたので、その関係で通信兵だったのではないかということでした。 頑固な大工として生きた祖父でしたが、手先が器用な職人気質だったのは昔から変わらないようですし、きっと若いときは仕事を選ばずに何でもやったようです(そうせざるを得ない時代でした)
こうした一面も、軍歴証明書を取ったあと、家族みんなで話す中で気づいていったことです。
きっとあなたのご先祖様にも同じようなストーリーがありますので、是非、軍歴証明書を取得してみてください。
「調べてみたいけどなかなか時間がとれない……」
「どうやって取ったら良いかちょっと不安……」
という方も、弊社で軍歴証明書の取得代行を行うこともできますので、気軽にご相談ください。
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